法船寺のねずみたいじ

かなざわ みんわえほん

むかし むかし、かなざわを ながれる さいがわの ほとりに、ほうせんじと いう おてらが ありました。
いまから にひゃくねんも さんびゃくねんも まえの おはなしです。

ゆうがた、おしょうさんが おどうに はいると――
「ややっ、また てんじょうの いたが はずれとる!」
いたずら ねずみの しわざです。
「これでは おきょうも あげられん」

あるひ、きんじょの おじいさんが、こねこを だいて やって きました。
「この この おやは、ねずみを たあんと とったさけ、この こも きっと とりますやろう」

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おおきく なった ねこは、ねて ばかり。
ある よる、おしょうさんの ゆめに ねこが でて きました。
「あれは ただの ねずみでは ないがや。のとの かしまの つよい ねこに、たすけを たのんで きますさけ」

に、さんにち たった あるひ。ねこが、みなれない おおきな ねこを つれて かえって きました。
「おお、あの ゆめは ほんとう やったんじゃ! ふたりとも、しっかり たのむぞ」

✶✶✶ ニャー!チュー! ✶✶
どしーん!
▲ もくぎょを 10かい たたいて、ねこを おうえんしよう

よるに なりました。
にひきは、ほんどうの やねから てんじょううらへ。
「ニャー! ニャー!」
おしょうさんは もくぎょを たたき、おきょうで おうえんします。

✶✶✶

どしーん! てんじょうから、まっくろな おおねずみが おちて きました。
ぼうを もった おてらの ひとたちが「えいっ、えいっ」。
きんじょの ひとも かけつけて、おおねずみは とうとう うごかなく なりました。

おしょうさんが はしごで てんじょううらを のぞくと……
にひきは、ねずみの ほうを にらんだ まま、しずかに よこたわって いました。
ねずみの どくけに あてられて しまったのです。

義猫塚

おしょうさんは「ありがとう」と ないて、にひきの おはかを たてました。
この おはかは ぎびょうづか と よばれ、いまも ほうせんじに のこって います。

タップすると はなびらが まいます ✦
おしまい
金沢・法船寺に伝わる
「法船寺のねずみたいじ」より 再話・絵
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